ピアノの伴奏者におくる伴奏のコツ

ピアノの伴奏

ピアノの伴奏のポイント

ピアノの伴奏の魅力
ピアノの伴奏の魅力と合わせてコツや魅力を紹介
ピアノの伴奏の名曲
ピアノがソリストと対等にわたり合う、名曲を紹介
ピアノの伴奏の魅力

音楽の三要素は「メロディー」「リズム」「和声」。すべての音楽はこの3つが存在することで成立します。ピアノの場合は三要素すべてを音楽に反映することが可能ですが、「メロディー」のみ演奏する弦楽器や管楽器の奏者や歌手などのソリストは、伴奏を補充することで「和声」の充実した音楽へと導きます。伴奏に使用される楽器はピアノが主流ですが、オルガンやチェンバロなどの鍵盤楽器、ギターやリュート、電子楽器、オーケストラや合奏でも度々演奏されます。

「メロディー」を演奏するソリストは、親しみやすいメロディーを演奏することやステージでの立ち位置により、一見メインの奏者に見えますが、「和声」を演奏する伴奏のリードなくして演奏は成立しません。伴奏は単なる補佐役ではなく、曲を構成するための重要なバックアップを担っていることを、ソリストはもちろん伴奏者はよく理解して演奏しなければなりません。

また、ソリストと同等もしくはピアノの伴奏のほうが重要な役割を任される曲も多く存在します。特に、ベートーヴェンの「ピアノとバイオリンのためのソナタ」やシューマンの歌曲は、ピアノの伴奏が非常に重要な役割を担う作品として知られています。伴奏者として重要な役割を担っているからこそ、伴奏のプロや上級者はソリストとの音楽の駆け引きを積極的に楽しみ、単なる「裏方」としてだけではなく「相方」として一緒に曲を仕上げていくことに魅力を感じているのです。

このページでは、ピアノの伴奏のコツや勉強方法、伴奏者の名演が光るCDの名盤を紹介しています。CDやコンサートで実際に演奏を聴くことはもちろん、実際に伴奏を体験することにより、伴奏の楽しさはもちろん、ソロとはまた違った伴奏の難しさを理解することができるでしょう。

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ピアノの伴奏のコツとポイントをチェック!

相手の主張や個性に柔軟に応える
ソリストにとって演奏時に伴奏が必要不可欠であることは上記の通りであるが、伴奏者にとってはソリストがいて曲が成立することも忘れないでおきたい。ソリストの個性を尊重し受け入れながら、一緒に曲について考えながら作り上げることが重要。
曲全体の印象が決まる導入部分は、責任をもって伴奏者が担当する
ほとんどの曲の導入部分は伴奏(ピアノ)から始まる。そのあとにソリストが入るため、曲の印象を左右する重要な導入部分はピアノに任されることになる。テンポや音色、細かいニュアンスなどはソリストと話し合い、伴奏者(ピアノ)がリードしよう。
ペダルは最小限にとどめ、使用時は効果的に
ペダルを踏みすぎてしまう伴奏者が多く問題になっている。ペダルで濁った音は、相手に細かいニュアンスが伝わりづらくなり、アンサンブルが合わなくなる原因のひとつといわれている。ペダルを使用しなくても指だけでレガートを可能にする練習を行い、半ペダル(ペダルを半分まで踏む)をふくめ、何段階にも分けたペダリングで対応しよう。
相手の音に馴染んで溶け込む音を目指す
鍵盤のタッチの仕方で何種類もの音色を作り出し、ピアノを変幻自在に操る技術が要求される伴奏者。聴く人に安心感を与え、曲の仕上がりを左右するもののひとつが音色。ソリストの音色をよく聴いて、相手の音に馴染む音・溶け込む音を察知して対応できる伴奏者を目指そう。
ピアノの音量に気をつける
ピアノは、バイオリンなどの弦楽器や管楽器と比較すると非常に大きな音量を持ち、ピアノ・ソロを弾く要領で演奏すると音量が大きくなりすぎてソリストの音が聞こえなくなってしまう。規模が大きい難曲であるほど音符の量が増えて音が大きくなるため、プロをふくめ伴奏者は気をつけなければならない。この問題は、歌曲においても同じことが言える。
「譜めくり」で楽譜や伴奏譜の問題は解決!
通常、伴奏者は伴奏譜を見ながら弾くため、演奏中に楽譜をめくるのは大変な作業。そんな時は、楽譜をめくってもらう「譜めくり」をしてもらう人を用意しよう。ひとりで無理に楽譜をめくろうとすると、上手くめくれないばかりでなく楽譜が譜面台から落下するハプニングも起こり得る。ピアノの伴奏譜はソリストが弾くメロディーも書かれているため大変複雑。伴奏譜を見ながら弾き、さらに譜面をめくるとなると大変な作業になる。コンサートでは「譜めくり」さんに楽譜のことはお任せして、伴奏者は演奏だけに集中したい。

伴奏者のためのコンクールとオーディション

伴奏ピアニストオーディション(主催:東京国際芸術協会)
伴奏者の発掘と育成を目的に開催される、伴奏者のためのオーディション。合格者は東京国際芸術協会の伴奏者(伴奏ピアニスト)として登録され、歌曲やバイオリンなどの弦・管楽器や合唱の伴奏者として幅広い仕事を任される。オーディションは、器楽曲や歌曲の伴奏譜が試験日に渡され初見で弾くテスト(5〜10分程度)が行なわれる。年齢制限なし、参加料は12,000円。
日本ピアノ歌曲伴奏コンクール/国際ピアノ伴奏コンクール(主催:ACJ)
音楽のイベントや楽器販売、教室運営など幅広い音楽活動を展開するACJが不定期で企画する伴奏者のためのコンクール。入賞者は賞金の他に国際芸術認定機構の演奏家資格、AAAライセンスが授与される。国際ピアノ伴奏コンクールの審査は、録音審査・初見審査・課題曲審査とホールで行われる公開審査の4段階。年齢制限なし、次回開催は未定。
国際コンクールで最も優秀な伴奏者に贈られる【最優秀伴奏者賞】とは?
国際コンクールでは伴奏者の重要性を重視する傾向があり、他の楽器の伴奏をした優秀な伴奏者に「最優秀伴奏者賞」が贈られることがある。賞が用意されていることで有名なコンクールは、下記のとおり。

ピアノの伴奏が上手くなりたい!勉強方法とは?

海外の音楽大学の伴奏科で学ぶ
海外の音楽大学には「伴奏科」が設置されており、伴奏のプロ(伴奏ピアニスト)の育成に力を入れている。歌曲の伴奏に至っては、伴奏者としてはもちろん教育者として歌手を育成できるほどのレベルが求められ、音楽大学卒業後は「伴奏ピアニスト」として活躍する人が多い。
日本の音楽大学の伴奏科で学ぶ
海外と比較すると伴奏者を教育する機関は少ないものの、日本の各音楽大学や大学院では「伴奏科」を設置しており、近年は伴奏研究に力を入れる音楽大学が増加している。
CDを聴く
ソリストと伴奏者が作り上げる音楽の細かいニュアンスまで分かるCDは、伴奏の研究をする際に大変役立つ。また、同じ曲を違う演奏家や伴奏者で聴くことが出来る点もCDの醍醐味。たくさんのCDを聞き比べてみよう。
コンサートを聴きに行く
コンサートへ行って、プロのピアノの伴奏を実際に見てみよう。CDを聴くだけでは分からない出演者同士のコミュニケーションを間近で見ることができる。プロの伴奏者から伴奏のコツやテクニックを学び、自分が伴奏するときに役立てよう。

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ピアノがソリストと対等にわたり合う、ピアノの伴奏の名曲を紹介!

ベートーヴェン作曲【ピアノとバイオリンのためのソナタ

生涯に10曲のバイオリン・ソナタを作曲したベートーヴェン。ベートーヴェン自身が「ピアノとバイオリンのためのソナタ」と記している通り、ピアノ伴奏の重要性が極めて高い曲として知られている。
中でも有名なのが「スプリングソナタ(春)」という愛称で親しまれている第5番と、第9番の「クロイツェル・ソナタ」。明るく幸福感に満ち溢れた雰囲気の「スプリングソナタ」は、バイオリンとピアノが交互に繰り返すメロディーが美しい、人気の高いバイオリン・ソナタ。また、バイオリン・ソナタの最高傑作として知られる第9番「クロイツェル・ソナタ」は、「ほとんど協奏曲のように、相競って演奏されるバイオリン助奏つきのピアノ・ソナタ」とベートーヴェン自身が題名を記すほど、ピアノ伴奏に非常に高度なテクニックが要求される難曲。どちらの曲もピアニスティックな表現と技術が光り、ピアニストにとって重要なレパートリーとなっている。

フランク作曲【バイオリン・ソナタ】

フランス系のバイオリン・ソナタの最高傑作として名高い「バイオリンとピアノのためのソナタ」。ベルギー出身のオルガニスト、フランクが同郷の名バイオリニスト、イザイの結婚祝いに献呈した。ピアノとバイオリンが対等に渡りあい、ピアノには伴奏というポジションを越える音楽的要素が、バイオリンには高度なテクニックが求められる難易度の高い曲

ブラームス作曲【バイオリン・ソナタ/ヴィオラ・ソナタ】

ドイツの大作曲家ブラームスは生涯に3曲のバイオリン・ソナタを作曲。3曲すべてが傑作として知られており、多くの音楽家に演奏されている。
「雨の歌」という題名をもつ1番は、ブラームスが作曲した歌曲からメロディーを引用した叙情性あふれる曲。2番は明るく穏やかなソナタで、1楽章では美しいメロディーの多くをピアノが担当する。3番は友人の訃報を受け孤独感に苛まれた時期に作曲されたソナタで、2番とは対照的に重厚で内省的な作品に仕上がっている。1番と2番はヴィオラで演奏されることが多く、ヴィオラ奏者にとって重要なレパートリーとなっている。
伴奏者にはピアニスティックな表現が求められると同時に、ある程度の手の大きさが必要になることも知っておきたい。

シューベルト作曲【アルペジョーネ・ソナタ】

チェロに似た形をもつ楽器「アルペジョーネ」のための作品。アルペジョーネは現在ほとんど使用されないため、チェロやヴィオラなどの弦楽器や、サックスやフルートの作品として編曲されたものが演奏されている。編集してまで演奏したいこの曲の魅力のひとつは、シューベルトの優美で哀愁のある旋律一度聴いたら忘れられないほどの美しさは多くの人に愛され、コンサートでも演奏される機会が多い。美しいメロディーを奏でる弦楽器を支える伴奏者には幅広い表現力が求められる。

シューマン作曲【詩人の恋】

ロマン主義文学から深い影響をうけたシューマンの最も有名な歌曲。全部で16曲から成るこの曲集は1番〜6番は愛の喜びを、7番〜14番までは失恋の悲しみを、15・16番はその苦しみを表現している。ピアノの伴奏が重要な役割を担っており、難易度の高いピアノのソロも頻繁に現れる。歌手にはもちろん、ピアノに高度な表現力とテクニックが求められる難曲

憧れの伴奏譜を初心者向けに簡単アレンジ!   ネットで欲しい楽譜を1曲(105円〜)からダウンロードできる「ぷりんと楽譜」

楽譜のデータを1曲105円〜で簡単にダウンロードできる「ぷりんと楽譜」。購入したデータはすぐにプリンターで印刷できるので、自宅にいながら24時間いつでも欲しい楽譜を入手可能。ポップスや映画音楽、ジャズ、クラシックまで、さまざまな音楽ジャンルの楽譜データが豊富に揃っているため、ピアノの初心者から上級者まで活用できる。楽譜は1曲ごとにダウンロード可能。重い楽譜を買わなくてもよい気軽さと、急に楽譜が必要になったときに対応できる利便性の高さが大きな魅力となっている。また、難易度の高い伴奏譜を初心者向けに簡単にアレンジした楽譜も人気が高い。バイオリンなどの「弦楽器」の伴奏譜や、最新の「J-POP」の楽譜も要チェック。「ぷりんと楽譜」を上手く活用して伴奏を楽もう!

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